テーマ別
ボードテクスチャで c-bet はどう変わるか
c-bet をするかどうかは、プリフロップでレイズしたかどうかではなく、「フロップがどちらのレンジに当たっているか」で決まります。この記事では、30 種類の代表フロップを高いカード・ペアの有無・スートの種類・つながりで分類し、5 つのマッチアップの c-bet 頻度とサイズを比べます。
分類のしかた
代表フロップを、次の基準で分類しました。1つのフロップが複数の分類に入ることがあります(例:7♣5♦4♦ は「9以下」「ツートーン」「コネクト」)。
- 最も高いカード: Aハイ / Q〜Tハイ / 9以下(ローボード)。ペアボードは別に集計しています。
- ペアボード: 3枚のうち2枚以上が同じランク。
- スート: モノトーン(3枚同じ)/ ツートーン(2種類)/ レインボー(3種類)。
- コネクト: ペアでない3枚が5ランクの幅に収まるボード。
この 30 枚の代表フロップには K ハイのボードが含まれていません。また、グループによってはフロップの数が 4 枚と少なく、平均が特定のボードに引っ張られている可能性があります。表の「n」は各グループのフロップ数です。数字そのものより、マッチアップ間の大小関係や傾向を読むのに使ってください。
テクスチャ別の c-bet 頻度
各セルは「c-bet 合計(33% / 75% の内訳)」です。BB vs ○○ のマッチアップでは BB がチェックしたあとのレイザーの頻度、SB vs BB では SB が最初に打つ頻度です。
| テクスチャ | BTN vs BB | CO vs BB | MP vs BB | UTG vs BB | SB vs BB |
|---|---|---|---|---|---|
| Aハイ n=7 |
51% 27 / 24 | 53% 27 / 26 | 58% 35 / 22 | 64% 42 / 22 | 49% 34 / 16 |
| Q〜Tハイ n=9 |
60% 38 / 21 | 53% 25 / 28 | 56% 29 / 27 | 56% 26 / 30 | 51% 34 / 17 |
| 9以下(ローボード) n=4 |
58% 28 / 30 | 55% 36 / 19 | 51% 30 / 21 | 48% 26 / 22 | 27% 8 / 19 |
| ペアボード n=10 |
77% 70 / 6 | 72% 64 / 9 | 70% 63 / 7 | 68% 63 / 5 | 68% 65 / 3 |
| モノトーン n=4 |
57% 43 / 14 | 61% 56 / 5 | 64% 61 / 3 | 66% 64 / 2 | 37% 31 / 6 |
| ツートーン n=16 |
59% 35 / 24 | 56% 31 / 25 | 58% 36 / 22 | 58% 35 / 23 | 47% 33 / 15 |
| レインボー n=10 |
63% 47 / 17 | 56% 34 / 22 | 56% 33 / 24 | 57% 32 / 24 | 55% 39 / 16 |
| コネクト(3枚が5ランク以内) n=4 |
59% 29 / 30 | 59% 43 / 16 | 56% 43 / 14 | 56% 41 / 15 | 30% 13 / 17 |
各グループ内のフロップを出現頻度で重み付けした平均。
A ハイとローボードで順番が逆転する
この表で最も興味深いのは、A ハイのボードとローボードで、マッチアップの順番がちょうど逆になることです。
- A ハイ: BTN 51% → CO 53% → MP 58% → UTG 64%。前の席のオープンほど c-bet が多い。
- ローボード: BTN 58% → CO 55% → MP 51% → UTG 48%。前の席のオープンほど c-bet が少ない。
UTG のオープンレンジは強いエースとブロードウェイ、ペアに集中しています。A が落ちるとそれらが一斉にトップペア以上になり、BB に対して大きなレンジアドバンテージを持ちます。一方、BTN のレンジは広く、A を持たない弱いハンドも多いので、A ハイでの有利は小さくなります。
ローボードではこの関係が裏返ります。UTG の強いハンドの多くは低いカードに当たらず、BB のコールレンジに多い小さいペアや低いスーテッドハンドが2ペアやストレートになります。UTG・MP vs BB の記事で紹介したように、7♣5♦4♦ で2ペア以上になっている割合は BB が 7.7%、UTG が 2.1% です。同じ「プリフロップのレイザー」でも、レンジの中身によって得意なボードがまったく違うのです。
SB vs BB のローボードでの c-bet は 27% と、すべての中で最も低くなっています。SB はレンジが広いうえに OOP なので、BB に当たりやすいボードでは打つ理由がさらに少なくなります。
ペアボードはどのマッチアップでも最多
ペアボードの c-bet は、5つのマッチアップすべてで最も高い値になっています(約 68〜77%)。しかも、その大部分が 33% サイズです。
ペアボードでは、どちらのプレイヤーも強い役(トリップス以上)を作れる組み合わせが少なく、多くのハンドが「ペア1つ」か「何もない」状態になります。強い役の差が小さいときは、大きく打って相手の強いハンドに捕まるより、小さく広く打って、何も持っていない相手のハンドを降ろすほうが効率的です。小さいサイズなら、オーバーカードしか持っていないハンドでも気軽にベットできます。
例外は 8♥8♦8♣ のような3枚とも同じランクのボードで、どのマッチアップでも c-bet はほぼ 100% ですが、SB vs BB を除く4つのマッチアップではサイズが 75% 中心になります(UTG 89.6%、MP 98.7%、CO 96.0%、BTN 80.3%)。両者ともほとんど役がない中で、高いカードを多く持つレイザー側が大きく打つ構図です。
スートの種類とサイズの関係
モノトーンのボードでは、c-bet の大部分が 33% サイズになります。UTG vs BB では c-bet 66% のうち 64 ポイントが 33% で、75% はほとんど使われません。すでにフラッシュが完成しているハンドがあり得るボードでは、大きく打つと強いハンドにしか続けてもらえず、レイズされたときの損失も大きくなります。小さいサイズで、フラッシュを持っていない相手のハンドに少しずつ降りてもらうほうが安全です。
レインボーとツートーンを比べると、BTN vs BB ではレインボーのほうが 33% の割合が高く(47% 対 35%)、ツートーンでは 75% の割合が増えます。ツートーンのボードにはフラッシュドローがあり、ドローを持つハンドに安くカードを見せないために大きいサイズの価値が上がるからです。サイズの使い分けは33%と75%の使い分けの記事でさらに詳しく扱います。
まとめ
- A ハイ: 前の席のオープンほど広く打つ。BTN は半分程度。
- ローボード: 前の席のオープンほど打たない。BB のドンクベットも増える。
- ペアボード: どのマッチアップでも最も多く、33% 中心。3枚同じランクのボードは 75% 中心(SB vs BB を除く)。
- モノトーン: 33% が中心で、75% はほとんど使わない。
- ツートーン: フラッシュドローがあるぶん、75% の割合が増える。
この記事のスポットは、GTO トレーナーで実際のハンド形式で練習できます。ログイン不要・無料です。
トレーナーを開く