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c-betを受けたBBのディフェンス:MDFとソルバーの答えの違い

c-bet を受けたとき、どれくらいのハンドで続けるべきでしょうか。よく使われる目安に MDF(最低防衛頻度)がありますが、ソルバーの答えは MDF とは一致しません。この記事では、5 つのマッチアップで BB が c-bet にどう対応しているかを集計し、MDF との違いがどこから来るのかを説明します。

MDF とは

MDF(Minimum Defense Frequency)は、相手のブラフが常に利益にならないように、最低限守るべきレンジの割合です。ポットに対して b の割合でベットされたとき、MDF は 1 − b ÷ (1 + b) で計算します。

75.2%33% ベットに対する MDF
57.1%75% ベットに対する MDF

たとえば 33% のベットに対して守る割合が MDF を下回ると、相手は理論上、どんな2枚でもベットするだけで利益が出ることになります。この考え方自体は正しいのですが、「MDF ぶん守らないといけない」と機械的に当てはめると、ソルバーの答えとはずれてしまいます。

マッチアップ別の BB の対応

レイズコールフォールド
マッチアップc-betフォールドコールレイズ守る合計MDF との差内訳
BTN vs BB33%34.2%52.9%13.0%65.9%-9.3
75%51.3%40.5%8.2%48.7%-8.4
CO vs BB33%35.8%50.9%13.2%64.1%-11.1
75%52.6%38.7%8.7%47.4%-9.7
MP vs BB33%38.0%48.2%13.8%62.0%-13.2
75%54.3%36.5%9.3%45.8%-11.3
UTG vs BB33%38.9%47.3%13.8%61.1%-14.1
75%54.9%35.7%9.4%45.1%-12.0
SB vs BB33%22.7%66.1%11.1%77.2%2.0
75%42.1%53.2%4.7%57.9%0.8

BB がその局面に到達する重み(チェックした頻度など)で集計。「MDF との差」はポイント差で、マイナスは MDF より少なく守っていることを表す。

BB が OOP になる4つのマッチアップでは、33% の c-bet に対して守る割合は 61〜66% 程度、75% には 45〜49% 程度で、どちらも MDF をおよそ 8〜14 ポイント下回っています。前の席のオープンほど、その差は大きくなります。一方、BB が IP になる SB vs BB では、33% に対して 77.2% と MDF を上回り、75% に対してもほぼ MDF どおりに守っています。

BB が MDF より多く降りる理由

MDF は「相手のベットがすべてブラフだったとしても損をしない」ための計算で、次の2つを前提にしています。

  1. 相手のレンジとこちらのレンジが、強さの面で対等であること
  2. コールしたあと、それ以上お金が動かないこと

実際には、どちらも成り立ちません。プリフロップでコールした BB のレンジは、強いハンドの多くを 3ベットに回したあとの残りで、レイザー側よりも平均して弱くなっています。レイザー側も、何もないハンドだけで c-bet しているわけではなく、そのボードで有利な分だけベットしています。さらに、BB はターンとリバーでも OOP のまま判断を続けなければならず、フロップでコールしても、その勝率を最後まで実現できないことが多いのです。

その結果、ソルバーは「守りすぎて後のストリートで損をする」よりも、「MDF より少し多く降りて、相手のブラフに少しだけ利益を与える」ほうを選びます。MDF を下回っているからといって、それがすぐに相手に大きく搾取されるわけではありません。レイザー側も c-bet のレンジを最適化しているので、BB だけが一方的に損をしているわけではないのです。

IP なら MDF を上回る

SB vs BB では、BB が後から行動できます。コールしたあとも、相手がチェックすれば自分でベットでき、相手がベットしてきたら内容を見てから判断できます。同じ勝率のハンドでも、IP のほうが実際の利益に変えやすいため、より多くのハンドで続ける価値があります。

特にローボードでは差が大きく、8♣6♦4♥ では 33% の c-bet に 11.7%、7♣5♦4♦ では 12.8% しか降りません(SB vs BB の記事を参照)。守る量はポットオッズだけでなく、ポジションによって大きく変わることが分かります。

レイズが多いボード・少ないボード

33% の c-bet に対する BB のレイズは、平均で 11〜14% 程度です。ただしボードによって大きく違います。

レイズが多い

マッチアップフロップレイズ
SB vs BB7♦7♣4♥23.0%
SB vs BB8♥8♦8♣20.9%
BTN vs BB8♥8♦8♣20.6%
BTN vs BB7♦7♣4♥20.3%
CO vs BB7♦7♣4♥19.1%
MP vs BB7♦7♣4♥18.9%
BTN vs BB6♦6♣4♣18.6%
UTG vs BB7♦7♣4♥18.5%

レイズが少ない

マッチアップフロップレイズ
SB vs BBJ♣6♣3♣1.4%
SB vs BBA♣T♣5♣1.5%
SB vs BBA♦A♣T♣2.1%
SB vs BBQ♣T♣6♣2.2%
SB vs BB8♣6♣4♣3.3%
BTN vs BBA♣T♣5♣3.6%
SB vs BBQ♦Q♣T♥3.7%
CO vs BBA♣T♣5♣5.0%

レイズが多いのは、7♦7♣4♥ や 6♦6♣4♣ のような低いペアボードです。BB のレンジには 7 や 4 を含む低いハンドが多く、トリップスを持つ割合でレイザーを上回ります。7♦7♣4♥ でトリップス以上になっている割合は、BTN 戦で BB 7.3% に対して BTN 5.5%、UTG 戦では BB 7.0% に対して UTG 2.2% です。強いハンドが多いので、そのぶんブラフのレイズも混ぜられます。

レイズが少ないのは、J♣6♣3♣ や A♣T♣5♣ のようなモノトーンと、A♦A♣T♣ や Q♦Q♣T♥ のような高いペアボードです。モノトーンでは、フラッシュを持っているかどうかで強さがほぼ決まり、フラッシュを持たないハンドでレイズしても降ろせる相手のハンドが限られます。高いペアボードでは、レイザー側に強いハンドが多く、レイズしても強いハンドにしか続けてもらえません。

実戦での目安

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