テーマ別
33%と75%の使い分け:小さいc-betと大きいc-betはどのボードで選ばれるか
このガイドの解では、フロップの c-bet に 33% と 75% の2つのサイズを使えます。ソルバーはこの2つをどう使い分けているのでしょうか。150 個のフロップ解を並べると、「打つ頻度」と「サイズ」の間にはっきりした関係が見えてきます。
マッチアップ別のサイズの割合
| マッチアップ | c-bet 合計 | 33% | 75% | c-bet のうち 75% の比率 | 内訳 |
|---|---|---|---|---|---|
| BTN vs BB | 60.6% | 40.0% | 20.6% | 34.0% | |
| CO vs BB | 56.5% | 33.7% | 22.8% | 40.4% | |
| MP vs BB | 57.7% | 36.0% | 21.7% | 37.6% | |
| UTG vs BB | 58.1% | 35.6% | 22.5% | 38.7% | |
| SB vs BB | 49.6% | 34.9% | 14.7% | 29.6% |
30 フロップを出現頻度で重み付けした平均。
どのマッチアップでも、平均すると 33% のほうが多く使われています。c-bet のうち 75% が占める比率は 3〜4 割程度で、SB vs BB が最も小さいサイズに寄っています。ただし、これはあくまで平均で、ボードごとに見ると「ほぼ 33% だけ」「ほぼ 75% だけ」という極端な使い分けがされています。
広く打つなら小さく、絞って打つなら大きく
150 個の解すべてについて、c-bet の頻度と「c-bet のうち 75% が占める比率」を比べると、次のような関係があります。
| c-bet 頻度 | 該当する解の数 | c-bet のうち 75% の比率(平均) | |
|---|---|---|---|
| 50% 未満 | 40 | 40.0% | |
| 50〜65% | 61 | 34.7% | |
| 65〜80% | 20 | 23.4% | |
| 80% 以上 | 24 | 1.3% |
3枚とも同じランクのボード(8♥8♦8♣)は外れ値として除外。
c-bet 頻度が 80% 以上になるボードでは、75% サイズはほとんど使われません。逆に、c-bet 頻度が 50% を下回るボードでは、打つときの 4 割が 75% サイズです。つまり、レンジの大部分で打つときは小さく、打つハンドを絞るときは大きくという使い分けになっています。
33% が選ばれるボード
c-bet のほぼすべてが 33% になるボードです。
| マッチアップ | フロップ | 種類 | c-bet | 33% | 75% |
|---|---|---|---|---|---|
| MP vs BB | Q♦Q♣5♥ | Q〜Tハイ・ペア・レインボー | 100.0% | 100.0% | 0.0% |
| UTG vs BB | A♦A♣T♣ | Aハイ・ペア・ツートーン | 100.0% | 100.0% | 0.0% |
| UTG vs BB | Q♦Q♣5♥ | Q〜Tハイ・ペア・レインボー | 99.8% | 99.8% | 0.0% |
| MP vs BB | A♦A♣T♣ | Aハイ・ペア・ツートーン | 99.5% | 99.5% | 0.0% |
| CO vs BB | Q♦Q♣5♥ | Q〜Tハイ・ペア・レインボー | 98.5% | 98.5% | 0.0% |
| BTN vs BB | Q♦Q♣5♥ | Q〜Tハイ・ペア・レインボー | 94.5% | 94.5% | 0.0% |
| CO vs BB | J♦J♣4♣ | Q〜Tハイ・ペア・ツートーン | 94.2% | 94.2% | 0.0% |
| BTN vs BB | J♦J♣4♣ | Q〜Tハイ・ペア・ツートーン | 91.3% | 91.3% | 0.0% |
| MP vs BB | Q♦Q♣T♥ | Q〜Tハイ・ペア・レインボー | 90.9% | 90.9% | 0.0% |
| MP vs BB | J♦J♣4♣ | Q〜Tハイ・ペア・ツートーン | 87.9% | 87.9% | 0.0% |
並んでいるのは、ほとんどが高いペアボードです。Q♦Q♣5♥ や A♦A♣T♣ のようなボードでは、レイザー側がオーバーペアやトリップスを多く持ち、BB はそれに対抗できる強い役が少ない状態です。一方で、BB も何らかのペアや A を持つことはあり、レイザーの「何もないハンド」との差はそれほど大きくありません。
こうしたボードでは、レンジ全体で少しずつ有利という状態です。小さいサイズなら、強いハンドもそうでないハンドもまとめて打てて、BB の弱いハンドを降ろすだけで利益が出ます。大きく打つと BB は強いハンドだけを残して降り、レイザーの弱いハンドが損をします。
75% が選ばれるボード
c-bet の大部分が 75% になるボードです。
| マッチアップ | フロップ | 種類 | c-bet | 33% | 75% |
|---|---|---|---|---|---|
| MP vs BB | 8♥8♦8♣ | 9以下・ペア・レインボー | 100.0% | 1.3% | 98.7% |
| CO vs BB | 8♥8♦8♣ | 9以下・ペア・レインボー | 100.0% | 4.0% | 96.0% |
| CO vs BB | A♣Q♦6♥ | Aハイ・レインボー | 48.8% | 3.1% | 45.7% |
| SB vs BB | 8♣6♦4♥ | 9以下・レインボー・コネクト | 24.3% | 1.7% | 22.6% |
| UTG vs BB | 8♥8♦8♣ | 9以下・ペア・レインボー | 99.9% | 10.3% | 89.6% |
| CO vs BB | T♣7♦4♦ | Q〜Tハイ・ツートーン | 48.0% | 6.6% | 41.4% |
| CO vs BB | A♣Q♦4♦ | Aハイ・ツートーン | 51.0% | 8.3% | 42.7% |
| BTN vs BB | A♣Q♦4♦ | Aハイ・ツートーン | 44.8% | 7.7% | 37.1% |
| SB vs BB | 8♣6♦3♦ | 9以下・ツートーン | 33.0% | 6.1% | 26.9% |
| BTN vs BB | 8♥8♦8♣ | 9以下・ペア・レインボー | 100.0% | 19.7% | 80.3% |
8♥8♦8♣ を除くと、c-bet 頻度はどれも 25〜50% 程度にとどまっています。A♣Q♦6♥(CO vs BB)や A♣Q♦4♦(BTN・CO vs BB)のように、A と2枚目の高いカードがあるボードや、T♣7♦4♦ のような中程度のカードでドローの多いボードが目立ちます。
こうしたボードでは、トップペアの強いキッカーや2ペアのような「はっきり強いハンド」と、何もないハンドとの差が大きくなります。中くらいのハンドはチェックして、打つのは強いハンドとブラフに限る「二極化」した戦略になり、打つときは大きなサイズで最大限の価値を取ります。
なぜこうなるのか
ベットサイズを決めるのは、相手のレンジに対して、こちらのレンジの強さがどう分布しているかです。
- 全体的に少し有利(レンジアドバンテージ)なとき: 小さく、広く打つ。相手は多くのハンドで続けられないので、小さいサイズでも降りてもらえる。
- 一部のハンドだけが大きく有利(ナッツアドバンテージ)なとき: 大きく、絞って打つ。強いハンドで最大限の価値を取り、そのぶんブラフも大きく打てる。
この原則は、フロップ以降のターンやリバーでも同じように働きます。サイズを選ぶときは「自分のハンドが強いか」だけでなく、「自分のレンジ全体がどういう形をしているか」を考えることが大切です。
3枚とも同じランクのボード(8♥8♦8♣)は特殊で、c-bet 頻度も 75% の比率もほぼ 100% です。両者ともほとんどのハンドが何も持っておらず、オーバーカードの多いレイザー側が、大きく打っても降ろせるハンドが多いためです。
実戦での使い分け
- 高いペアボード: 33% でほぼレンジ全体。
- A と2枚目の高いカード、ドローがある: 打つハンドを絞って 75%。
- モノトーン: 33% が中心(ボードテクスチャの記事を参照)。
- 迷ったら頻度から考える: 「このボードはどれくらい打つべきか」を先に考え、多く打つなら小さく、少なく打つなら大きく。
この記事のスポットは、GTO トレーナーで実際のハンド形式で練習できます。ログイン不要・無料です。
トレーナーを開く