GTO 戦略ガイド 6-MAX · 100BB

テーマ別

BBのドンクベット:どんなフロップで先に打つのか

プリフロップでコールした側が、レイザーより先にベットする「ドンクベット」。かつては初心者のミスの代名詞のように言われていましたが、ソルバーはボードによってはドンクベットを高い頻度で使います。この記事では、BB がポジションの違う4つのオープンに対して、どのフロップで先に打つのかをまとめます。

平均では少ないが、ボードによっては主役になる

相手のオープンBB のドンクベットうち 33%うち 75%
BTN vs BB4.4%3.4%1.0%
CO vs BB8.1%5.7%2.3%
MP vs BB10.8%8.0%2.8%
UTG vs BB11.1%8.5%2.6%

30 フロップを出現頻度で重み付けした平均。SB vs BB は BB が IP なので含めていない。

平均すると、BB がドンクベットするのは 4〜11% 程度です。全体の9割前後はチェックしているので、「BB は基本的にチェックする」という理解は間違っていません。ただし、相手のオープンが前の席になるほど平均は増え、UTG に対しては BTN に対する場合の約 2.5 倍になります。そして、この平均は「ほとんどのボードで 0%、一部のボードで非常に高い」という極端な分布を均した結果です。

フロップ別のドンクベット頻度

4つのマッチアップのうち最も高い値の順に並べています。

フロップ種類BTN vs BBCO vs BBMP vs BBUTG vs BB
7♣5♦4♦9以下・ツートーン・コネクト 27.7%46.3%59.0%60.1%
8♣6♦4♥9以下・レインボー・コネクト 4.6%29.7%50.9%57.5%
6♦6♣4♣9以下・ペア・ツートーン 19.1%29.6%34.3%32.5%
8♣6♦3♦9以下・ツートーン 1.2%16.5%27.3%28.8%
7♦7♣4♥9以下・ペア・レインボー 16.6%18.7%28.3%28.7%
A♣T♣5♣Aハイ・モノトーン 13.3%11.1%21.0%25.8%
8♣6♣4♣9以下・モノトーン・コネクト 20.9%20.3%19.2%14.8%
J♦J♣4♣Q〜Tハイ・ペア・ツートーン 13.3%7.6%7.4%2.7%
Q♣T♣6♣Q〜Tハイ・モノトーン 11.4%5.6%5.6%4.7%
J♣6♣3♣Q〜Tハイ・モノトーン 11.0%10.3%8.4%5.8%
Q♣5♦5♣Q〜Tハイ・ペア・ツートーン 9.8%7.4%6.8%4.4%
T♣7♦4♦Q〜Tハイ・ツートーン 0.5%2.3%5.4%8.6%
A♣7♦4♥Aハイ・レインボー 7.7%6.3%6.9%8.6%
Q♣5♦3♦Q〜Tハイ・ツートーン 5.8%7.9%5.1%5.1%
Q♣5♥5♦Q〜Tハイ・ペア・レインボー 7.5%5.4%4.6%2.7%
A♣6♦3♦Aハイ・ツートーン 6.4%5.7%5.6%7.1%
Q♦Q♣5♥Q〜Tハイ・ペア・レインボー 0.0%6.5%0.0%0.2%
A♦A♣T♣Aハイ・ペア・ツートーン 0.1%0.0%1.7%2.7%
Q♣7♦4♥Q〜Tハイ・レインボー 0.1%2.2%2.7%1.1%
A♣Q♦4♦Aハイ・ツートーン 1.1%2.5%2.0%0.5%
Q♣8♦6♦Q〜Tハイ・ツートーン 0.1%0.6%0.7%0.7%
A♣T♦6♦Aハイ・ツートーン 0.7%0.5%0.1%0.2%
Q♦Q♣T♥Q〜Tハイ・ペア・レインボー 0.0%0.1%0.6%0.3%
J♦J♣9♣Q〜Tハイ・ペア・ツートーン 0.4%0.5%0.5%0.5%
A♣Q♦6♥Aハイ・レインボー 0.1%0.4%0.1%0.0%
A♣Q♦T♦Aハイ・ツートーン・コネクト 0.0%0.0%0.3%0.0%
Q♣9♦3♦Q〜Tハイ・ツートーン 0.1%0.1%0.0%0.0%
8♥8♦8♣9以下・ペア・レインボー 0.0%0.0%0.0%0.0%
Q♣J♦6♥Q〜Tハイ・レインボー 0.0%0.0%0.0%0.0%
Q♣J♦6♦Q〜Tハイ・ツートーン 0.0%0.0%0.0%0.0%

値は BB が最初の行動でベットする頻度(33% と 75% の合計)。セルの色が濃いほど頻度が高い。

ドンクベットが増える条件

表の上位は、7♣5♦4♦・8♣6♦4♥・6♦6♣4♣・7♦7♣4♥ のような低いカードだけのボードがほとんどです。逆に、A♣Q♦6♥ や Q♣J♦6♥ のように Q 以上のカードが2枚以上あるボードでは、どのマッチアップでも 0〜数% にとどまります。

ドンクベットが使われるのは、OOP の BB のほうが、強い役を持つ割合で上回るボードです。BB のコールレンジには、22〜44 のような小さいペアや、64s・53s・43s のような低いスーテッドハンドが多く含まれます。一方、オープンした側のレンジは高いカードが中心で、低いボードには当たりにくくなっています。

この差は、オープンが前の席になるほど大きくなります。7♣5♦4♦ で2ペア以上(2ペア・セット・ストレート)になっている割合は、BTN 戦では BB 5.7%・BTN 3.5% ですが、UTG 戦では BB 7.7%・UTG 2.1% まで開きます。それに合わせて、BB のドンクベットは BTN 戦の 27.7% から UTG 戦の 60.1% へと倍以上に増えます。8♣6♦4♥ はさらに極端で、BTN 戦では 4.6% なのに、UTG 戦では 57.5% です。

強い役を多く持っている側がチェックして相手に主導権を渡すと、相手はチェックバックで安くカードを見たり、自分の都合のよいサイズで打ったりできます。有利な側が自分からベットすることで、相手にその選択肢を与えずにすみます。

サイズはほとんど 33%

ドンクベットに使われるサイズは、ほとんどが 33% です。たとえば UTG 戦の 7♣5♦4♦ では、ドンクベット 60.1% のうち 51.1% が 33%、9.0% が 75% です。MP 戦の 8♣6♦4♥ でも、50.9% のうち 41.3% が 33% です。

ローボードでの BB の優位は、強い役の割合だけではありません。UTG 戦の 7♣5♦4♦ でワンペア以上になっている割合は BB が 39.4%、UTG が 28.8% で、レンジ全体としてもボードに多く当たっています。33%と75%の使い分けで見た原則どおり、レンジの多くで広く打つときは小さいサイズが選ばれます。

例外:低いモノトーン

9 以下の低いボードでは、オープンが前の席になるほどドンクベットが増えるのが基本ですが、8♣6♣4♣ は逆です。BTN 戦で 20.9%、CO 戦で 20.3%、MP 戦で 19.2%、UTG 戦で 14.8% と、前の席のオープンほど少なくなります。

3枚とも同じスートのボードでは、フラッシュを持っているかどうかで強さが大きく変わります。このボードでフラッシュ以上になっている割合を数えると、BTN 戦で BB 5.8%・BTN 6.1%、UTG 戦で BB 7.6%・UTG 8.3% と、どのマッチアップでもオープン側がわずかに上回っています。オープン側のレンジに含まれる AKs・AQs・KQs のようなスーテッドの高いハンドが、低いボードでもフラッシュとして残るためです。最も強い役の部分で BB が優位に立てないぶん、ほかの低いボードほど先に打つ理由が強くなりません。ボードの高さだけでなく、スートの構成もドンクベットの判断に影響することが分かります。

A ハイのモノトーン A♣T♣5♣ でも、UTG 戦で 25.8%、MP 戦で 21.0% と、A ハイにしては高いドンクベットが見られます。こちらは UTG・MP vs BB の記事で、フラッシュを持つ割合の違いとして説明しています。

ドンクベットを受けたら

この記事のスポットは、GTO トレーナーで実際のハンド形式で練習できます。ログイン不要・無料です。

トレーナーを開く